今回はサニースマイルの発表会についてをお伝えしたいと思います。前回の第2回発表会が終わった時に保護者の方にアンケートをとらせて頂いた中で色んな意見がありましたが、ダンススタジオとしての発表会って何のためにあるのかとか、どういうスタンスで臨んでいるか?とか生徒に、保護者の方にどこまで求めているのか?などしっかりお伝えしないといけないな~と思いました。説明不足を通り越して説明していないだったもんね。ごめんなさい。いっぱいいっぱいだったんです。ちなみに旦那にも『準備不足』と叱られておりました。
そんな訳でサニースマイルの発表会についての考え方についてお伝えしたいと思います。
ちなみに次回の第3回発表会は2024年9月1日に行います。ようやく決心です。
サニースマイルの発表会の歴史
サニースマイルはサークルって位置づけでもあったし人生徒の人数もそこまで多くなかったので、自分たちの発表会をするというよりも、あっちこっちのお祭りなどイベントに参加してダンスを披露するというスタイルでした。綾瀬市だとさくら祭りとか、文化祭とか、地域の色んなお祭りに参加していました。地域イベントが発表会の代わりだったんです。 ところが、コロナが蔓延したことによって地域のイベントが軒並み中止、延期になってしまって発表する場が本当になにもなくなってしまった。やっぱり人に見せられない(魅せられない)と言うのは残念だしモチベーションも続かなくなる。ダンスは表現の手段だと思っているので、その場がないのはとっても悲しいこと。そんな訳で最初の発表会は2021年11月に行いました。
『うちが発表会なんてして良いのかな?』なんて直前まで結構ビビっておりましたし、コロナ禍の中でクラスターとか出したら本当に怖くて発表会そのものだけでなく、サークル活動にも影響が出るかな?なんて開催することにもドキドキです。実際に準備をしていた8月~9月には第5波(デルタ株)がきていて、中止も頭をよぎる。テレビでは連日クラスターとか報道しているし・・・
ただ、やってみたら本当に喜んでもらえて、やっぱり発表の場は必要なんだと実感しました。
第1回 発表会2022年11月3日
第1回はコロナで無くなった地域イベントの代わりとしての舞台が発表会でした。だから、継続することとか特に考えていなかったのと、外部のイベントが少しずつ復活してきたこともあり、1年あいてしまいました。
第1回が楽しかったこともあり、改めてサニースマイルととして発表会をちゃんと開催していきたいなって考えるようになってきました。そこで『2022年の10月頃に来年やるぞ!』って決意をし、ホールの予約を先にとる。予約しちゃったらやらなきゃいけなくなるし、追い込まれなきゃやらないタイプです。ただ、ここで大誤算と言いますか、うれしい悲鳴ではあるんですけ、生徒数が40人から90人増えてしまった・・・いやいや40名のつもりで準備をしていたら毎週のように問い合わせをいただくことになり、体験→入会。体験→入会と続く。あれ、何だか間に合わなくないかな~なんて思っているうちに当日を迎えるぐらい、あっという間に過ぎていきました。8月になって急遽追加の練習を行わせて頂いたり、送迎ができない生徒さんの送迎をするなどドタバタでしたが、あとちょっと、あとちょっと、あそこが上手くできれば、ここが上手くいけばってこの子の見せ場が出来る。このチームが格好良く決まるなんて感じると熱量があがります。そうしてドタバタだけどスタジオとしての発表会らしく出来たとおもえる楽しい第二回目になりました。
こんな感じだったので、こういうことがしたいとか、説明が出来ないまま過ぎていってしまいました。本当に申し訳ないです。
第2回発表会 2023年9月3日
発表会の意味
今までサークルとしての活動では地域のお祭りなどのイベントに参加することで披露する場としてきたが、スタジオとして費用や時間をかけてまで発表会を別にやる意味はどこにあるのだろうか?と考えてみました。
旦那はあほみたいに合理的になので『発表できる場があれば外部(地域のイベント)のステージで良くない?』なんてことを真面目に聞いてくる。お金もかからないしそれの方が良いと思う部分もあるけど、やっぱり2回発表会をやってみて、自分たちの発表会はやるべきだと思うようになりました。その大きな理由は3つあります。
目標があることで技術があがる。
地域のイベントに出ていた時は今、その時のMAXを発表するというスタンスでした。だから段々上手くなっていくって感じだったけど、ここまでに達成しようという具体的なハードルはなかった。日々日々上手くなっていく感じ。でも発表会という目標ができると、ここまでにこれの振りが出来なきゃダメ、この技術(ターンとか、ステップとか)が出来るようにならないとダメ。という目標が具体化する。すると生徒たちの練習に向かう姿勢が変わってくる。やっぱり人って追い込まれないとやらないのです。私がそうです。
火事場の馬鹿力って大事で、最後の最後に辿り着きたいって気持ちが入った時に集中力って人を大きく成長させる原動力になる。そしてその壁を超えたときの子供たち嬉しそうな事。『本番』っていう1回限りの舞台があるってのは生徒たちを大きく成長させると思います。
魅せる舞台が本気にさせる。
舞台を作るという意味。地域イベントではステージに要望は出せません。お祭りなどでは道路の一部がそのまま舞台になっているし、舞台を作らない設営していないと、土のグラウンドだったりします。舞台のサイズもバラバラで小さい所もあれば、無用にでかい所もあり、音が出てからスタンバイ位置まで移動って時に間に合わなくなることもある。ヒップホップはストリートから出来上がったジャンルだから、どんな環境でも踊れるってのも大事だと思う。でも自分達が最高に輝く舞台をちゃんと作り上げる場所も必要だと思う。市の文化祭などホールを使えても全てが自分たちの思い通りに出来る訳ではない。音楽、照明、舞台、全てを自分たちが輝けるようにした場所で最高のパフォーマンスをする。それって本当に気持ちが良いしダンスが楽しくなる。『魅せる』って喜び、『表現できる』って喜び。それを体験できる『場所』を作るって大事だと思います。
舞台を作る大変さ・面白さを知る。
『舞台を作る』というのは物理的な設営だけでなくて、タイムスケジュールだったり楽屋でのすごしかただったり、普通のリハーサルだけでなく、ゲネプロ(本番と同じ条件で本番を想定したリハーサル)など、運営的な意味を含めて作るというのを体験してもらって感じて欲しいんです。外部イベントで全ての設営があって、言われた場所に集合して、タイムテーブル通りに舞台に立つというお客様のような立場ではなく、自分たちで作り上げることを楽しんでもらいたい。『文化祭』が楽しかったように、何かを作り上げるって1からやればやるほど、大変だけど面白いと思います。
こうした作り上げるって経験は生徒にとって、いろんな場面で、例えば高校とか大学とか、会社とかでも企画運営をするという面で役に立つと思います。
また、いつかプロとしての舞台に立つ事になったらならなおさらです。今、火曜担当してくれているAIKA先生のようにプロとしてバックダンサーとしてアーティストと同じ舞台に立つのと、実際にやっていることは同じです。進行表と自分の立ち位置とタイミングを全て自分で覚える。その流れを理解するためにリハがあります。この舞台を作るって事を体験していればクラブなどを使ったイベントをやっても、バックダンサーとしてコンサートなどに立つことでも対応できるようになると思います。
発表会への流れ
サニースマイルでは、発表会の位置づけは通常レッスンの発表の場であるので、あくまで通常レッスンの中で技術習得をしてもらいます。だからレッスンはレッスン、発表会に出る人は別のレッスンをするというやり方はしません。なので、生徒の募集も5月~発表会までは休止しています。日々のレッスンの中で成長させたいと思います。とはいえ、発表会に向けた活動も『ゼロ』ではないです。第2回は何故やるのかを説明できないままだったので、基本的にやったことについて簡単に説明したいと思います。それぞれの活動ややることに意味があって、それに参加することで当日は生徒たちが全力で輝けると思うのです。
特別レッスン
昨年は8月夏休みに何日間か特別レッスンを行いました。目的は作品の質の向上と、生徒の技術の向上です。夏休みは各家庭での予定があるので、基本は自由参加としていました。参加できない子のためにも復習用動画を作り、自宅で自主練を出来るようにしています。
全体リハーサル
昨年の発表会向けには全体リハーサルはいずみ会館でやりました。一番の目的は生徒の顔合わせです。クラスが違うとほとんど会わない中で当日を迎えます。少しでもみんなで同じ作品を作る仲間って認識をしてもらいたいのと、それぞれの動き、特に自分以外の人の動きも意識してもらう事が大事です。
また、サニースマイルは保護者のお手伝いを作りませんから、お互いが協力するって気持ちを大事にしてもらいたいです。
前日リハーサル
全体練習では大体の流れを把握できるようになりますが、本番の舞台で確認することで、タイミングとか出る位置とか正確に把握します。やっぱり舞台袖からでるのと、体育館でイメージするのじゃ全然違います。前日リハの目的は流れを確認する事と、場所になれる事。音の聞こえ方とか、床の滑り具合など、確認していきます。
ゲネプロ
ゲネプロとは前日ないし、当日に全部の流れを本番と同じ状態で確認することを言います。これがまたびっくりするほど問題点が出るんですよ。自分の位置を覚えていないとか、着替えのタイミングが間に合わないとか、行方不明の子が出るとか・・・問題点含めた最終確認を行います。
そして一番大事なのは、一度やったという自信です。ここまでは練習ですが、実際にお客様の前になると不安になる。当たり前ですよね。保護者や友達など含めて300人とかそれ以上の前で踊るんです。だから一度やったという経験が安心になり自信になる。自信をもってやるのと、不安を抱えたままでは表現が全く違ってしまうのです。
ロビー面会
本番後にロビー面会は写真タイム&家族や友人にいっぱい褒めてもらう場面です。正直、全てをやり切った後までお祭りを最後まで楽しんでもらいたいんです。衣装を着て、化粧をした状態でみんなで写真が取れればそれだけで幸せです。
それぞれにそれぞれやる意味があり、すべては生徒が全力で表現して楽しんでもらうため。そのために発表会だからこそやるべきことがたくさんありますので、ご理解頂ければと思います。
最後に
発表会は保護者の方には子供たちの晴れの姿を余すところなく見てもらいたいので、楽屋スタッフを置かないようにしています。保護者の方が楽屋の手伝いをして子供を見逃したってなったら本末転倒。発表会の意味がなくなってしまう。そして、保護者がいない中で年長者が小さい子の面倒を見る。自分だけでなくみんなで作るそんな発表会を目指しています。それぞれの生徒が技術を向上させるために、将来ダンサーになる準備のために、自分らしく輝けるために、色々とお手間もあると思いますが、ご協力をお願いします。そして出来る限り楽しんでもらいたいです。